肉を食う

私は減量のための糖質制限というものに懐疑的で、総カロリーの収支の他に意味はないと考えている。

糖質制限の根拠とされるものにはいくつか種類があるようだけれど、もっともメジャーなものにはケトン体が挙げられる。それは体内でブドウ糖の枯渇時に代替として利用されるものであり、何か忘れたが何かの脳機能障害に有効にはたらくことから広まったとされる。それが減量、あるいはエネルギー消費にどう作用するのか、そもそも本当に有効なのか、科学的に解明されているんだという人もいれば、十分に説明した論文は無いという人もいる。世の中たくさんの論文が存在するので、何が十分であり、不足であるかを素人が判断することは難しい。私にはわからない。ただ、胡散臭いという印象だけがあった。

ところが、先日聞いた話はもっともらしく思えた。曰く、人間はタンパク質を渇望するもので、十分なタンパク質を摂取することで食欲を抑えることができるのだという。現代社会において、太っている人でも痩せている人でも、タンパク質の摂取量には大きな差がない。だから肥満の要因は糖質や脂質にあるものと考えられてきた。だけれど、実際にはそうではなく、一定量のタンパク質を摂るまで人は食べ続けてしまうのではないか。だから結果的に、誰もが同じくらいのタンパク質摂取に落ち着いているのではないか。タンパク質を中心としたエネルギー摂取を行うことで、総摂取エネルギー量を抑えることができるんじゃないか。これもまた私に真偽を判断することはできないけれど、もっともらしく思える。

 

 

 

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職場の近くに焼肉屋ができたと聞いた。ロースターが一人に1台設置された、比較的安価なチェーン店だ。私はそれまで行ったことがなかったが、そう言うからにはきっと美味しいんだろうと思って足を運んだ。カルビ、豚カルビ、ホルモンの計300gにご飯とスープ、キムチがついて1200円。そこに追加で牛タンを頼んだ。

 

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店内は清潔で、机がベタベタしているようなこともない。ロースターは机に埋め込まれており、第一印象としては網が小さすぎないかとも思ったけれど、一人分しか焼かないのだから何も問題なかった。それを前提として設計されているので、網が近くて焼きやすいのが良い。これだけ熱源が近くても、暑くならない空調もまた素晴らしい。

先月できたばかりの新しい店だということもあり、接客が初々しいというのもまた良い。とはいえ注文はタッチパネルで、会計もセルフレジなので、店員と接する機会はごく少ない。だから追加注文を促されるようなこともなく、のんびりと食べることができる。

これであとは肉が美味しければいいのだけれど、なかなかそううまくもいかず、帰りにセブンイレブンに寄って、脂まみれの口の中をコーヒーで潤した。