麺が変わった

仕事を終えて油そばを食べると、麺が変わっていた。実を言うと前回に食べたときにも麺は変わっていて、でもそれは「台湾まぜそば」を頼んだので、台湾まぜそば用の麺なのかと思った。でも違った。油そばの麺も変わっていた。

つるつるの平打ち麺だった。柔らかくてもっちりとした麺だった。スープがよく絡みながら、しっかりと麺の味がしていた。美味しかったのだ。

それがなんだ。このごわごわとした極太縮れ麺はなんなんだ。

たしかに二郎系といえばこのごわごわ麺の印象はある。二郎ではあまり見ないこのごわごわ麺が、何故かインスパイア店ではよく使われている。たしかにスープはよりよく絡むようになるかもしれない。たしかに食べごたえは増すかもしれない。それらは二郎系には欠かせない要素だろう。だけれども、我々はそんな二郎系らしい二郎系を食べたくて、毎週のようにこの店に通い続けてきたのか。

否。

二郎系でありながら、二郎系にはない美味しさがあったからこそ通っていたのだ。二郎系の店ならば他にもある。むしろもっと安い店がある。同じようなものを出すのであればより安い店に行くまでじゃないか。そうじゃなかったから食べてきたのに。そうじゃなかったから好きだったのに。