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個人情報が売られている

携帯電話に080から着信があったので、登録のある番号ではなかったが、きっと仕事関係の電話だろうと思って出た。そしたら、お世話になっております、とまったくお世話になってない社名を名乗りだすわけだ。フレッツ光をご契約頂いたと思うんですが、まだご利用ですか?みたいなことを聞いてくる。母の分の契約はまだ続けているが、私の契約はもう止めている。どちらの契約ですか?と聞いてみる。すると、うちは取次ぎだけだから契約住所まではわかりません、と言う。2011年のお取次ぎです、と。それなら横浜時代の契約なので、もう解約しています、と答える。ちなみに、会社名をもう一度伺ってもいいですか?御社では取次いでもらっていないと思うのですが、この電話番号はどちらからお知りになったのですか?そしたらわかる方をお願いします。
通話相手が変わるまでの間に社名で検索をかけてみるが、ありふれた一般名詞過ぎて、関係ないコールセンターがヒットするばかりで目当ての情報はまったく出てこない。
保留音が止み、出てきた声も若そうだった。フレッツ光ご利用の方に変更点などありましたので、とお前には用は無いんだと言いたそうだった。ご迷惑でしたらもう掛けませんし、情報を削除したしますので云々と言っている。違う。今後掛けないのは当たり前だ。私が聞いているのは、今掛けている電話番号をどこで入手したのかだ。御社で取次いだのならうちの住所も契約ISPもわかりますよね?なんでわからないんですか?どこかから委託を受けているのかと聞いても違うと言う。じゃあ名簿を買ったのかと聞いてももちろんそれも違うと言う。個人情報保護法って知ってますよね?個人情報の利用目的を本人に開示しないといけないんですよ。でも御社ではその目的をご自身でご存じない。どういうことですか?分かる人と替わってください。すると、私がここの責任者です、と彼は電話口で答える。そちらのオフィスにはいらっしゃらないのかもしれませんが、あなたの上司の方いますよね?その方に繋がる電話番号を教えていただけますか?あなたが代表ではないですよね?……いえ、私です、と数秒の間を置いて彼が答えた時には思わず笑ってしまった。なんだよその間は。絶対いま嘘ついただろ。私が吹き出してしまったのを聞いて彼も頭に来たらしく、もういいですか?どこにでも訴えてくださいよ、と捨て台詞を吐いたので、わかりましたそうします、とこちらも電話を切ることにした。
しかし、思いの外にできることは少なかった。
まずNTT東日本に問い合わせた。こういう電話は多いらしく、かなり手慣れた対応だった。しかし、収穫はゼロだった。テレオペの名乗った社名はNTTの代理店リストには存在しなかった。他の通信大手で顧客情報を代理店に流して営業を掛けさせている会社を知っていたので、ここで突き止められるものかと思っていたが、どうやらそんな上手くはいかないらしい。勧奨禁止リストに入れることもできるという話だったが、正規の代理店からは今までそんな電話がかかってきたことはないので、そもそも何の意味もない措置だ。NTTのクレーマーリストに入れられるのもあまり気分の良いものではないので遠慮させてもらった。
次にはテレアポが名前を挙げたISPに掛けた。NTT以上に慣れた対応だった。こんな非生産的な電話に日々付き合わされているのかと思うと少し同情した。やはりこちらでも例の代理店との契約はないとのこと。それを聞いて嫌な予感がした。もしかしたらそんな会社は存在しないんじゃないか。電話で向こうが名乗っただけで、彼らが本当にそういう社名なのかどうか、こちらでは知り様がない。だから彼はあんな捨て台詞を吐けたんだ。これは風向きが悪い。
消費者センターに掛けても、一度流出した名簿を取り戻すことも、それを突き止めることもできないと言われる。そうしたら後は実際に契約した代理店に掛ける以外にできることはないが、情報売ったのかと聞いて、そうだと答える馬鹿はいないし、実際にそう答えやしなかった。はてさて虫が治まらないままだが、もう打つ手がなくなってしまった。