他人事なら良かったのに

バイデン氏がついにペンシルベニアを制し、米大統領選挙も終わろうとしている。他人事の選挙というのはどうしてこうも楽しいのだろう。他人事だからこそ、"トランプ再選か!?"という状況も面白くて仕方ない。しかし結局のところはバイデン勝利に落ち着いた。そりゃあそうだろう。あんなのを再選させるだとかどうかしている。

しかし、我が国の首相は相変わらず菅義偉だ。首班指名直後の解散総選挙が行われなかったのがせめてもの救いかもしれない。与党としてはどう考えてもあのタイミングで解散しておくべきだったろうに。

 

なんでこんなことになってしまったんだろうという気持ちがある。こんなことっていうのは、政治が法を軽視することだ。たとえそれがどんな崇高な目的を果たすためであっても、決められたルールを破ることは、こと政治においてはあるまじきことだ。我々の権利を委ねて法に基づいた統治を行うのが政治であり、それを破ることが許されるようでは何でも自分勝手にできるようになってしまう。だから政治においてルールを守ることは、他のすべてに優先される大前提となる。ルールを破る政治というのは、名前を書き忘れたテストのようなもので、0点よりまだ悪い。

もちろん、もやは不要な規則だってたくさんあることだろう。であればそれを廃するのも政治の仕事であるはず。廃止するのにもルールが定められている。もし反対する奴がいて廃止できないというのであれば、それは十分な支持を得られていない証左であって、強行する理由にはならない。

こうした横暴に対して司法が機能しないのも糞だと思う。米では司法が大統領令を無効とすることもあるが、日本ではまず見られない。法に違反した行為であっても、そのことにより実害を被っていなければ起訴することもできないし、明らかに法文に反することであっても高度に政治的であることを理由に司法が判断を下さないことまである。法の番人とは何だったのか。あるいは違法状態であり是正するよう司法命令が出されても、無視され続けることもある。糞でしかない。