タイトルをつけるとそれが主題みたいに見えちゃうのが嫌なんだよな

ここまでのあらすじ。

文明は腐海に飲まれ、蟲たちが地上を支配するようになった。

chikada.hatenablog.com

 

それがどうしたことか、理由はわからないけど、コバエがいなくなった。ゼロというわけではないけど、まあほとんどいない。これはもう人類の勝利と言って良いのではないか。

しかし、何故だろう。

可能性としては、蚊取り線香とスプレーで日に日に少しづつ数を減らし続けることに成功したのかもしれない。あるいは、繁殖箇所を制したことで兵力供給ができなくなったので徐々に減少していったのかもしれない。もしかすると、外すことができずに諦めたユニットバス裏に、隙間から殺虫剤を吹き込んだことで巣窟を殲滅できたのかもしれない。ひょっとすると、私の振る舞いとは関係なく、どこか外で繁殖していたのが何らかの理由によって退治されたのかもしれない。それらの複数要因が重なったのかもしれないし、まったく別の原因があるのかもわからない。

 

 

 

 

mangacross.jp

b.hatena.ne.jp

 

別にいいんだけどさ。上の人間の進路のために、下の人間の進路が狭まる、あるいは遠慮してしまうこと、珍しくないじゃん。萌子がどう思っているかはともかくもさ、その場では言及ないのに男が、女がと騒ぐ必要ある? そんなこと言うなら俺だって美大行きたかったさ。美術教師からも勧められたし、そんな話したことない後輩からも何故か美大に行くんだと思ってたと言われたよ。でもさ、姉が中高私立通って、美大行こうとしたけど落ちて、私大に通ったけど中退して、そのたびに親のぼやきを聞かされてさ、無理じゃん。行けるわけないじゃん。実際金が無いんだから行けるわけない。私大にだって自分で負担しないと行けなかったわけだし。

だからって別に自分が特別不幸な環境だったと言いたいわけではなくて、むしろよくある話じゃんって思うんだ。そんなことは珍しくない。なのにはてなの似非リベが男が女がとギャーギャー言うのがイライラする。作者の意図とか、統計上の差異とか知ったこっちゃなくて、ただただイライラする。ただはてブが嫌いなだけだから仕方ない。

 

 

ところで、理不尽な境遇による妬みのような感情ってけっこう力強くて、若い頃はそれを糧に生きてこれたところがあると思っている。進路が限定されたこともそうだし、家庭環境も、リーマンショックだってそうだ。自分の不幸の原因を他者に押し付けることで、責任転嫁することでつらい現実に押しつぶされずに前を見ることができた。でも、だんだんと気づくんだよね。あのとき別の道を進んでいたって、多少勝率の変動こそあれ、必ずしも上手くいっていたわけではない、って。どんな道を進んだって結局は何らかの苦難にはぶつかる。乗り越えることができるかもしれないし、挫折するかもしれない。挫けてしまったときに、その原因を押し付けられる他者が存在することは、むしろ幸福なところすらある。ぜんぶ他人のせいにできるんだから。自分は何も悪くないままでいられるのだ。

インターネットを見ると、いい年してもまだ自分の不幸を他人のせいにしているような人がたくさんいて、すごいなあって思う。あるいは逆に、若人に苦難を背負わせて成長を促そうとする老害もいる。まあ普通じゃないことを言う人ばかりが目立つのがインターネットというものだから仕方ない。人類にインターネットは早すぎたんだ。腐ってやがる。