死に損ないのwebサービス

もうなんだったか忘れたけど、自分のブックマークから何かを探していて、そのときにあったのがshortnoteを紹介した記事だった。

 

b.hatena.ne.jp

 

Noteは今でも栄えている人気サービスである一方で、shortnoteはもはや死にかけのサービスだ。廃止が決まっていたところを、今の運営会社が買い取ったことで、なんとか存続している。*1

 

何故かピンと来た。
これといった理由はなく、使ってみようと思えた。
そうして最近はブログよりもshortnoteを書いている。

 

ブログを書くということにどこか重さを感じる。
ブログは本来的に日記投稿サービスであるはずだった。
しかしそれを公開し、多くの人に読まれることによって、個人の日記レベルだと罵られる理不尽が発生する。
こうして文字で書けば、それは理不尽だと多くの人が思うだろう。
でも実際に、私たちはブログを読むときに、個人の日記以上の何かを期待しているのではないだろうか。
それが紛れもない個人の日記であったときに、がっかりしないと言えるだろうか。
彼はそれを言葉にしただけであり、私たちも無自覚に同じ思いを抱いているのではないだろうか。

 

抗うべきなんだろう。
べき、という表現は正しくないかもしれないけれど、そうした観念には抗うのがid:hungchangではなかったか。
本来のブログのあり方を取り戻すために、あえてくだらない投稿を重ねるのが私の性分だったように思える。

先日も思ったものだ。
ネタバレレビュワーを庇う増田*2*3に付けられたブコメを読んで、今後もネタバレレビューを書き続けようと強く誓った。
またはチケット不正転売禁止法でも、時間と体力さえあればカルテルの合法化だと罵るエントリーを書きたい気持ちは今でもある。*4

だけれども、疲れてしまったんだ。
私自身がブログのあるべき姿を信じられない中で、それでも書くことにはストレスがあった。
書きたいのに、書くことがストレスになる。
もう意味がわからない。

 

shortnoteは気持ちが楽だ。
まず、タイトル記入欄に「オプション」と記載されているのが楽だ。
私はタイトル付けというものが苦手なのだ。
それは昔から本当に苦手で、高校の部活動での作品にも題を付けることができず、やっと付けたものにも先輩からOBからダメ出されたものだった。
たしかビートたけしが言っていたと思うんだけど、どんな映画かを一言で言ってくれと言われても、一言で言えるようなことだったら映画なんて作らないよ、と。
ブログエントリーのタイトルは、その内容を的確に示すものであるべきだろうが、
適切なタイトルというものを付けることが可能であれば、それ以後の文章はすべて蛇足になるのではないか。
だけれど私が文章を書きたいとき、その多くは明確な内容を伝えたいのではなく、大事なのは「蛇足」のほうなのだ。
だから私がタイトルを付けるとき、その目指すべき方向性がわからず、しかし何かを付けなければならず、いや、絶対に付けなければいけないというわけでもないところがまた余計に悩ましい。
それがshortnoteでははなから「オプション」なのだ。
付けたい人だけがタイトルを付ければいい。
付けなくても何ら問題ない、どころかそれがデフォルトなのだ。

 

なんでタイトルのことをこんなに長々と書いているのかよくわからないけど、ブログのことだ。
これは別に卒業エントリーではない。
もうブログを書かないというのではない。
shortnoteに書くことが増えて、はてなブログに書くことは減るよというだけのこと。
減るといっても以前のように、月に1〜2回くらいは更新するんじゃないかと思う。
しないかもしれない。
暇な職場に転職すればもっと書くようになるかもしれないし、宝くじが当たれば毎日更新するようになるかもしれない。
宝くじが当たって、毎日ブログを更新する生活がしたい。

 

*1:金銭の授受があったのか無償譲渡なのかは知らない

*2:ネタバレAmazonレビュアーを擁護する

*3:私が書いたのではない

*4:実際には時間も体力も無い