昼食の保守化

多くの飲食店がテイクアウト商品を扱うようになり、当初はいろんな店を試してみたい気持ちでいたんだけれども、どうにもいけてない印象が強く、結局のところはデパ地下が最強なのではないかと思えてきた。

 

chikada.hatenablog.com



前にも書いたように、そもそも店に入りにくい問題がある。飲食店を経営するようなタイプの人には気づきにくいのかもしれないが、どんな商品を扱っているのかもわからない初めての店にはなかなか入りにくいものであり、多くのMPを消費することになるのだ。そうして消耗した末に手にした商品は、支払う代金も決して安くはないし、それに釣り合うだけの味であることも稀だ。

それも当然かもしれない。彼らは店内飲食を前提に経営を行っている。家賃もそうだし、人件費だってそうだ。それだけのコストをかけているのだから、それだけの価格が乗ってくる。店内で食べないからといっても、イレギュラー対応にかかるコストは店内で食べるよりも下がったりしない。

味だって、できたてを食べることを前提に作られたものだ。十数分の持ち帰り時間に過ぎなくても、店内で食べる味からは落ちてしまう。それを前提とした商品開発には至れていない。

一件だけすごく美味しい店があった。けれどもそこはパスタ一品で1200円する店で、そうリピートすることもできない。

 

そうした経験が重なるとだんだんと新規開拓も億劫にる。デパ地下で商品を見ながら食べるものを決めるスタイルの便利さに気づく。多くの飲食店でのテイクアウトよりも、デパ地下のほうが安くて美味しいことに気づく。いや、安くては言いすぎたかもしれない。近い価格帯で、デパ地下のほうが美味しいことが多い。少なくともデパ地下で"ハズレ"に出会うことはまずない。