原因不明のアラートが鳴る

頭が痛いからストレッチをする、ということは世間では共有されている振る舞いなんだろうか。

寒いと筋肉が萎縮して血流が滞りがちだ。すると体調が悪いでもなく頭痛が起こることがある。そんなときはストレッチをする。あるいはラジオ体操だ。体をほぐすと次第に頭痛も引いていく。そうしたことを経験的に知っている。

それが気に入らない。直観的にわかるべきじゃないか。これは寒さによる頭痛だ、感冒だ、ストレスだとわかるべきじゃないか。何のための痛みか。アラートであったはずだ。改善しなければならない。しかしアラートは鳴るが、エラーコードが出ない。おかしいじゃないか。どうしろってんだ。

 

冬は乾燥もする。脚が痒くなる。乾燥して痒くなっているんだと思う。でも逆に、寒いから余計に着込んで蒸れているという可能性はないだろうか。真冬以外で股引履くことなんてないじゃない。家でも通気性の悪い室内履きを履いている。夏より蒸れている可能性も十分にある。あるいはそうして着込むことで圧迫されて血流が滞っている故かもしれないし、いくらか動いて滞っていた血流が循環したことによるのかもしれない。

アラートは通常と違うことのみを示し、それがどちら側に振れたかすら示さない。

胃痛だってそうだ。胃酸過多でも胃が痛いし、消化不良でも胃が痛い。どちらであるかわからないと、対処のしようがない。いや、さすがに消化不良≒食べ過ぎはわかるが。

 

血流が滞っているとき、エラーが適確に検知されているなら体を動かすよう作用されるべきだと思うが、現実には逆にはたらく。動きたくなくなる。

おそらくはもっと重大な、たとえば血液が足りないとか栄養分が足りないとか、そういった事態に備えての反応なんだろうが、現代社会に起こりがちなのは運動不足に過ぎない。だからちょっと動けば、動くことの億劫さは改善されることも少なくない。そうして、やり始めさえすればやる気は後からついてくる、みたいなデタラメが蔓延る。

舐めないでもらいたい。私の無気力はそんなチャチなものではない。体を動かすことはやぶさかではない。そうではない。働きたくないのである。

労働したくないし、通勤したくないし、責任を果たしたくないのだ。掃除したくないし、銀行振込をしたくないし、自動引き落とし手続きをしたくないのである。