工場見学に行く意味

めっちゃ雨。雨の中、電車を乗り継いで、野田市駅に向かう。

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東武野田線を代表しそうな名前の駅なのに、駅舎はきれいで立派なのに、駅前には何もなくて笑う。コンビニすら無い。ロータリーの中に交番があり、少し離れたところに工場が見える。以外には何も無い。工場の建物にはキッコーマンのロゴが見えるが、今日はまさにそのキッコーマンの工場へ向かったのだ。キッコーマン野田工場では工場見学を受け付けていて、電話予約さえすれば無料で案内を受けることができる。

 

www.kikkoman.com

 

大きな工場なので当然入り口には守衛がいるのだが、一般見学者が毎日訪れるこの工場では、ぶっきらぼうな守衛ではなく接客業のそれ。無駄に丁寧な案内をされて「もの知りしょうゆ館」へ歩いていく。

館に入り、案内板のとおりに進むと、守衛の比でない丁寧な出迎えを受ける。ホテルでもデパートでもないのに、一円も払ってないのに、そんな対応いる?

時間になるとそこらのミニシアターよりよほど立派なシアタールームに案内され、10数分のビデオを見る。どうやら今回は私の他に3組の家族といっしょで、子供連れでないのは私だけだった。

 

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ビデオの視聴を終えると、いよいよ工場見学だ。まず工場機械の撮影はNGだという説明を受ける。ということは機械の写らない撮影は可能であるということだろうが、そうする暇もなく、案内はサクサク進んでいく。

案内は、醤油の製造工程順に進む。あの大きなサイロには醤油何本分の大豆が貯蔵できます、大豆は蒸して、小麦は炒って、それらに麹菌を合わせて培養している工程がこちらです、といった説明を受ける。それらはあまりにスムーズで、我々がここにいる必要はあるのか、動画を見ているだけでも変わらないのではないかと思わずにはいられない。

しょうゆ麹に食塩水を入れてもろみを作ります、何ヶ月かけて発酵されます、それを布で濾過します、搾りかすがこちらです、みたいな説明を受ける。なるほど、発酵過程で醤油らしい匂いが強くなっていくのを実感するすることはできる。設備の大きさを体感することはできる。でも2000メートルの布で濾過するというのがどういう作業なのかいまひとつ想像することができないし、かつては地下を通っていたパイプラインを使わなくなり、今ではトラックで隣の工場に輸送している理由もわからずじまいだ。

一通りの案内が終わると、お土産に醤油を一本もらって、工場見学は終わりとなる。

 

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見学後は館内でしょうゆソフトを食べることができる。醤油の香りがかなりはっきりと感じられて、でもこれといった意外性もなく普通に美味しい。土産用にギフトセットと、自分用にロゴTシャツを買って帰る。少しでも金を落とさないとという気持ちがあった。

たぶん無理があるんだと思う。

工場見学といっても、食品工場で、それも発酵食品を扱う中に一般人を入れることなんで無理なんだろう。だから製造工程を、その機械や作業風景を間近で見ることが難しいことはわからなくもない。だから大きさを実感する、半製品を見てもらう程度のことしかできない。わからなくもない。

資料はとてもよく作り込まれている。案内スタッフはとても丁寧だし、内容をすべて覚えた上で淀みなく説明してくれる。小学生から大人まで、すべての人が理解できるように案内するには、あれ以上のことができる気がしない。でも、だから説明は定型的で台詞的になってしまうし、じゃあ動画でいいじゃん、ここに来た意味って何?って思ってしまう。

こんなにも設備を整え、プログラムを作り込み、スタッフを訓練してなお、動画でいいじゃんって思われてしまうの、しんどいなあって思ってしまう。だってめっちゃ金かかってるぜこれ。年間何千人さばけるかわからない規模の予算じゃないよ。やる意味ある? それでもやってくれてるのに、ここまでのクオリティで案内してくれてるのに、動画でいいじゃんって思ってしまうことの申し訳なさ。

*1:案内終了後にエントランス付近で撮ったもの。無駄に立派。