夕方から頭が痛かった。それくらいはよくあることで、はやく仕事終わんねえかなあと思いながら耐える。もう少し耐え忍べば2連休だ。とにかく仕事を終わらせよう。
ようやく終えて家路につく。途中ヤオコーで食材を買う。ナスが安かったのでいっぱい買った。それとうどんが、いつも食べている100円の生うどんが無かったので、仕方なく300円の水沢うどんを買った。水沢うどん、美味しいんだけどちょっと値が張るのと、あと湯で時間が長いのも問題で、好きなんだけどめったに買えない。
冷蔵庫には、業務スーパーで買った鶏もも肉が眠っている。冷凍で2kgで買ったものを、解凍して濃い昆布茶に漬けて保存している。塩水に漬けておけば肉なんていくらでも保つだろという誤った信仰を抱いているのだ。1枚取り出しては、軽く水洗いして、キッチンペーパーで水気を取って、ニンニクといっしょにフライパンで焼く。皮目にいくらか焼色が付いたら、ハサミで適当なサイズに切り、こちらもあらかじめ切っておいたナスをフライパンに入れて、鶏の油を吸わせる。ナスがしんなりしてきたらめんつゆを入れて、ひと煮立ちしたらお椀に移す。
鶏を焼いている間にポットで沸かしていたお湯を鍋に注いで、うどんを茹でる。そう、コンロが一口しかないから、茹でながら鶏を煮ることができないのだ。しかも、いつもの安い生うどんなら4分で茹だるのに、水沢うどんは8分の湯で時間を必要とする。なんという無駄な時間。仕方がないから8分間かそれくらい待って、一度水で締めてから再度温める。麺を一度氷水で締めることでずっとうまくなる的なことを昔インターネットで見かけて、試してみるとたしかに違ったので、できる限り締めるようにしているけど、していないことも多いし、氷水は無理。温まった麺を皿に盛って完成。
日付が変わる頃からお腹がピーピー言い出した。もう長いこと喉が死んでいて、だからのど飴を食べ続けているので、そのせいで常時お腹がゆるいこともあり、またか、程度にしか思っていなかった。でも、違った。酷い便意にたびたび襲われて目が覚める。
朝にはもうお腹の中は空っぽだった。お腹の中身は全部出きったけども、食欲もないし、頭も痛い。最低の休日が始まった。
何か食べたものが当たったんだろうなあ、とは思った。何を食べたっけ? 夜は鶏とうどんだから当たるようなものないよなあ。昼に食べたネギトロが怪しいな。と、このときには考えていた。だけど、今になって思えば、どう考えても鶏だろう。中まで火が通ってなかったんじゃないか。うどん茹だるまでの間に、鶏も中まで火通るだろ、とか考えていてことを思い出す。火に掛けてなんだから、火通らねえだろ。
翌日の夕方になると、体調の悪さはだいぶ和らいだ。けれどもお腹の中身が秒で下る状況は変わらない。もう一日経っても変わらないまま出勤した。もう一日経っても変わらないまま書いている。鶏も、菌も、もう何も残っちゃいないだろうに、いったいいつまで出し続けないといけないのか。お腹は痛くなくても、尻が痛い。もうお尻拭きたくない。