親不知

暑くて冷房を付けた。今日が特別に我慢できないほどの暑さだったかと問われるとそれは難しいところだけど、7月も末になり、もうそんな我慢しなくてもいいのではないかという声が聞こえた。梅雨明けはまだか。

 

昨日だか一昨日だったか、もはや記憶が曖昧だけど、歯を抜いた。所謂親知らずというやつだ。口も顎もそれなりに大きいほうだと思っていたし、まさかこの歳になって今さらに親知らずを抜くことになるとは思っていなかった。

施術時には麻酔を打っていたので、特に痛いということはなかったのだけど、えっ、そんな力技でやるものな?という驚きがあった。なんか、もうちょっとさあ……。

 

案の定、麻酔が切れると痛い。つばを飲み込むだけで痛い。でもその痛みは、今までの歯の痛みとも、あるいは口内炎などの痛みとも違って、なんだか不思議な感覚ではある。どうにしろ痛いことに変わりはない。食事を摂ることも億劫になる痛みで、杏仁豆腐を食べて、痛み止めを飲んだ。薬を飲むと痛みは引いてくる。

しかし、この薬だ。薬を飲むためには何か食べておかないと、胃が荒れて、下手すれば吐いてしまうことすらある。だから薬を飲む前には食事を摂っておかなければならない。だけど、痛くて食べられない。食べるためには先に痛み止めを飲んでおく必要があるのだ。これでは永遠にエアーマンが倒せないではないか。