歯医者に行ってきた

限界を感じたので歯医者に行ってきた。知人に聞いてきた歯医者は無駄にきれいで驚く。エントランスには券売機のようなものが見え、きっとあれで支払いを行うんだろう。奥には子供の遊べるスペースがあり、でも今は、ソーシャルデイスタンシングを意識した待合席の並びのために、キッズスペースはだいぶ縮小されている。

 

診察室へ行くと目の前には壁掛けのモニターがある。歯医者にこんな設備が必要なのか。一通りの問診を終えたら、レントゲン室へと移動する。小さなマウスピースを咥え、目の前には鏡、ではないがそんな自分の姿が映り出される。エリーゼのためにが流れ出すと、マウスピースを咥えた30半ばのおっさんの周りを機材がゆっくりと回りながら撮影を始める。なんだこれは。

診察室へ戻ると、先ほどのモニターにさっそくレントゲンが映し出される。モニターの存在を視認したときからそうなることはわかりきっていたけれども、改めて見ると文明を感じる。エリーゼのためにを聞きながらマウスピースを咥える自分を眺めていたのは無駄な時間ではなかった。

素人が見てわかるほどに左下の奥歯は死んでいた。しかし歯科医師は言う、まだわからない、と。でも治療できるにしろ、抜かなければならないにしろ、親知らずが邪魔だからこいつは殺す。あとは出たとこ勝負だ、と。たぶんそんなようなことを言っていたような気がする。

 

まずはヤバいとこを削って患部を確認する。麻酔使うから痛くないけど、麻酔入れるのがちょっと痛いよと言われ、実際にそのとおりになった。麻酔が効いてくると、患部は本当に何も痛くないのだけれど、より広い範囲でズキズキとした痛みはある。問題は痛みよりも、口の中に水がたまることだった。口を開け続けることを強要され、飲み込むこともできず、溺れそうになる。俺は長男だから我慢できたけど、次男だったら我慢できなかった。途中で焦げ臭いにおいがしてきたのもなんか怖い。

 

初診は無事に終わった。次回だけでなく、何故か2回先の予約までさせられた。LINEに登録すると前日に通知が届くと言うので、登録しておいた。

物が食べられないような状態ではないが、やはり口にほおばることははばかられる。これで食が細ったりはしないだろうかという期待がないわけでもない。