ホヤ

安かったから試しに買ってみたけど、結局よくわからないまま終わった。

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白いトレイにラップが巻かれてるんだけど、ホヤが水を吐き出すせいで、ラップが取れかかっている。レジ袋の中が既に磯臭い。

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トレイから出してまな板に乗せた様子。よくよく見るとけっこうグロテスク。画像右側にあるのがどう見ても根っことしか思えないんだけど、ホヤは動物であって、それも脊椎動物と近縁にある尾索動物にあるらしい。近縁って何だよ。*1

まな板に乗せてはみたものの、これからどうしたらいいのかわからない。わからないことはgoogle先生に聞いてみるとだいたい教えてくれるから便利な世の中になったものだ。ということで、ホヤのさばき方を読むと、まずは右側の根っこと、それから左側のイボをそれぞれ切り落とすらしい。そうすると中から水が出てくるそうだ。根っこを切ってみてもこれといった反応は見られないので、ちゃっちゃかイボも切ろうとするんだけど、これがなかなか固くて刃がはいらない。ヨイショと力を入れて包丁を落とすとようやく切り目が入るのだが、それと同時にホヤの中から汁が飛び散る。この汁、すごく臭い。磯臭い汁が腕にかかり、服にかかり、床にこぼれ落ちる。めちゃくちゃ憂鬱になる。もう嫌だ。帰りたい。*2

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 2つ目をさばくときには調理ハサミを使った。ハサミ使うとカラを切り開くのもすごく楽。最初からハサミを使えば良かった。どうしてハサミを使ったほうが楽だと誰も教えてくれなかったのか。ホヤ - パルでは出てきた汁で身を洗うとか書いてあったけど、疑心暗鬼に陥っているので、肝類はすべて取り除いて水道水で洗い流した。溜まっている水、ぜったい臭いし、なんか濁っているし、これはダメだと本能が訴えてくる。もう完全にビビリきっているので、少しづつ食べられるように身はかなり小さく切った。

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食べてみると、磯臭い。さっき飛び散った汁のにおいがそのまま口の中に広がる。もっとシャキシャキしているかと思ったけれど、想像よりずっとやわらかい。噛めば噛むほど豊かな味わいが広がるようなこともなく、最初から最後まで磯のにおいが広がるばかり。決して「マズイ」というわけではない。たぶんウマイとかマズイとかそういうスカラーで評価すべきものではない。もっと人文主義的な何かであるような気がする。結局のところ私ごときにはわからないのだ。ただひとつ言えることは、ご飯のおかずにふさわしい食材ではなかった。少なくとも私はもう二度と買うことはないだろうし、さばきたくもない。あるいは手元に日本酒があれば感想もまた違ったかもしれないが、残念ながら我が家にアルコール類は無かった。

*1:「脊索動物(せきさくどうぶつ)とは動物の分類群のひとつで、トカゲ、ヒトなど脊椎(背骨)をもつ動物である脊椎動物と、それと近縁な動物群である原索動物(ナメクジウオなどの頭索動物と、ホヤ類などの尾索動物(被嚢動物)を指す)を合わせたものである」って脊索動物 - Wikipediaに書いてある。

*2:自宅での調理です。