罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい

アカウントに鍵かけても、Togetterを削除しても、根気強く検索すればいくらでも読めてしまうんでインターネットは怖いですね。
  
彼氏をホモに寝取られました - Togetterまとめ
 
言ってしまえば、ただのNTR案件で相手を罵倒して、それを眺めて楽しんでいるという、いつもどおりの腐れインターネッツなわけですよ。由緒正しき糞コンテンツじゃないですか。何が違うかって言えば、相手が同性愛者だったというだけの話で、まぁそれが「面白い」とされるところではあるんだけど、だけど当事者にとってはそんな性別とか性的指向とか関係なく略奪する奴が憎き糞野郎であることには何も変わりがないわけですよ。こんなの「親友」が冷静沈着だったら面白さなんて欠片もない。ここで「親友」が本当に存在するのかどうかというのはまた別の話であり、また語られるストーリーが実在する話なのかどうかには私はあまり関心がないので、そのあたりの問題は放置する。
で、だ。相手がムカつくわけだ。ケチョンケチョンに罵倒する。俺たちは心性が腐りきっているから、狂って冷静さを欠いている人間を見ると面白くて指をさして笑うわけだ。ザッツ☆インターネッツ! それを聞いて面白いと思えば、面白いところを強調して脚色もするだろうし、男に寝取られたなら当然ホモォネタも絡めてくるだろうさ。
違うんだよ。件のツイートが面白いかどうかが問題じゃない。今回のものはスベっているかもしれないけど、こういうコンテンツを笑いがちだよねって話。そういうのが好きでHagexとか今日萌えとか読んでいるんだろって。別にホモじゃなくたって同じだろって。ハゲでもデブでもババアでも、女子高生や妹だって同じようにネタにされる。LGBTだけが特別であるわけじゃない。どんな属性であったって、そのラベル付けによるネタ化なんてするべきではない。でもそんなべき論は糞食らえなわけだ。
 
俺だってこれが行政や企業だったり、それを代表するような人の発言だったら怒るだろうよ。でもそうじゃない。誰だか知らないような人のプライベートの発言に過ぎない。政治的でないところに、政治的正しさを持ち込んでもしようがない。
論点があるとしたら、Twitterは十分に公的な場だろ、って意見であって、まあそれは確かに一理あるのかもしれない。Twitterの発言は、道路で拡声器持って喋っているようなものだと言われたりもする。だけど誰もが拡声器持った道路なんだったら、それって誰も拡声器を持っていないのと原理的に変わらない。道端で「みんなホモになーぁれっ」って話している人とすれ違い様に「こいつはクズだ」って言ってくる人がいたらどちらが頭おかしいかって話なわけで。まあ、どちらもおかしい。
結論としては、四方八方どこを見渡しても気狂いばかりなのに、さも俺だけは健常者だみたいな顔して鈍器を振り回すような屑が一番面倒臭いって話。私は罪を犯したことがないからこの女に石を投げる権利があるという人はもう勝手にしてくれればいいんだけど、俺は今後も積極的に石を投げていきたいのでこの程度の罪を咎めたくないし、咎められたくない。